皆さま、こんにちは。愛幸毎日ブログ64日目です。
今回は「バリューチェーン分析」を解説いたします。(※2021年9月15日更新済み)
バリューチェーン(Value Chain)とは、原材料を調達し、商品やサービスが顧客に届くまでの様々な企業の活動の連鎖を、各段階における付加価値(value)の流れを考えることです。
バリューチェーン分析を行うと、具体的にどの過程で大きな価値が生み出されているか、どの過程が同業他社よりも優れているのか、または劣っているのかを分析し、それをもとに戦略策定や改善案を考えることができます。
〈バリューチェーン分析のメリット〉
・自社の強み・弱みを理解して、集中戦略できる
・競合他社との差別化
バリューチェーン分析によって競合社の強み・弱みを把握しどのような戦略を立てているか分析し役立てる。
・コスト削減

〈バリューチェーン分析のステップ〉
・バリューチェーン内容の把握
自社の主活動、支援活動、それぞれにはどのような活動があるのかをできるだけ細かく書き出し把握することです。業界によって定義するバリューチェーンは異なり、自分の会社がどのようなプロセスで動いているのかを考える必要があります。
・活動の内容にかかるコスト把握
コストを把握することで、収益性などが、よりはっきりと見えるため、無駄な部分が浮き彫りになります。
・強み&弱みの分析
自社と競合の強み(付加価値を生み出すに値するもの)と弱み(課題や改善点)をできるだけ多く書き出し社内の多くの人に意見をもらいます。それぞれの目線や情報源などからさまざまな意見や課題、改善点などを集めます。
・VRIO分析
VRIO分析は
- 価値(Value)
- 希少性(Rareness)
- 模倣可能性(Imitability)
- 組織(Organization)
の4つの要素を含みます。前のステップで設定した強みを上げていき分析していきます。
〈事業例〉
バリューチェーン分析の際によく例に上がるのが「スターバックス」です。
プロセスが明確であるため企業の戦略的な活動が可視化でき強みを導きだせます。スターバックスのバリューチェーンを分解するとこうなります。
豆選び(仕入れ)→ロースト(製造)→配送保存(物流)→メニュー開発・マーケティング(販促)→サービス提供(サービス)
そこからみえる強みがこちら。
・コーヒー豆へのこだわり
独自の仕入れルートがある。“厳選されたアラビカ種のコーヒー豆のみを使用”という徹底したこだわりがある。
・メニュー開発・マーケティング
スターバックスは広告を出しません。自社のSNSと購入者の口コミが主なマーケティング。旬の食材を使った新鮮で日本人の好みに合ったメニュー開発。新商品発売時は毎回盛り上がります。
・サービス
他店では味わえないホスピタリティが魅力。接客マニュアルはなく独自の人材育成、バリスタ制の導入などある。
<まとめ>
バリューチェーンとは「価値の連鎖」を意味し、業界における自社のポジション、他社と比べたときの価値を明らかにすることを目的とします。
自社の商品やサービスもバリューチェーンを分解し、強みとなる部分を洗い出してみましょう。